「明光義塾 フランチャイズ」で検索する人が増えているのは、教育系が「在庫を持たない・原価が安い・地方でも需要が消えにくい」商売として再評価されているからです。少子化なのに塾が増えている、という一見おかしな現象も、実は1人あたりの教育費が上がっていることで説明がつきます。
ただ、最初にはっきりさせておきます。
明光義塾の加盟金・ロイヤリティの具体的な金額は、当編集部が持っている一次データ(本部が公表している数値)に含まれていません。 数字がないのに「たぶん◯◯万円」と書くのは、加盟検討者にとって一番危ない情報です。なので本記事では、同じ個別指導塾として当サイトに実データが載っている3ブランドの公表値を使って、「個別指導塾のフランチャイズに加盟すると、手元にいくら残るのか」を金額で分解します。明光義塾を見るときの物差しとして使ってください。
結論:明光義塾のフランチャイズを検討する前に知るべき「手取り月8万〜143万円」のレンジ
個別指導塾のフランチャイズは、同じ業態なのに手取りが10倍以上ひらくのが特徴です。掲載3ブランドの本部公表値を並べると、その幅がはっきり見えます。
| 項目 | 高橋塾 | ポラリスアカデミア | スタディコーチ |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 270万円(目安200万〜300万円) | 800万〜1,000万円 | 620万円 |
| 加盟金 | 100万円 | 200万円 | 200万円 |
| ロイヤリティ | 売上の12% | 売上の15% | 売上の15% |
| モデル月商 | 15万〜150万円(習熟期は最高約300万円) | 245万〜429万円(生徒40〜70名) | 273万円(生徒72名想定) |
| 返済前・税前に残る額(月) | 8万円〜 | 95万〜143万円 | 63万円 |
| 返済後に残る額(月) | 約4.8万円〜(編集部逆算) | 約84万〜132万円(編集部逆算) | 約56万円(編集部逆算) |
| 自分の人件費の扱い | 本部未公表 | 本部未公表 | 本部未公表 |
| 詳細 | /brands/ft-takagijuku/ | /brands/ft-polaris-academia/ | /brands/ft-studycoach/ |
※「返済前・税前に残る額」は各本部が公表している期間利益(月)です。ここから借入の返済と税金を払います。 ※「返済後」は編集部逆算。初期費用の全額を7年(84回)で借りた場合の元本返済だけを引いた概算で、利息は含んでいません。実際は金利分がさらに乗ります。 ※「自分の人件費の扱い」は3社とも公表がありません。つまり上の利益に、あなた自身の給料が含まれているかどうかは不明です。ここは加盟説明会で必ず聞いてください(質問文は後述します)。
読み取ってほしいのは、この3つです。
- 初期費用が3倍ちがえば、残る額も10倍以上ちがう。 270万円で始める高橋塾と、800万〜1,000万円のポラリスアカデミアは、同じ「個別指導塾FC」でも別の商売だと思ったほうがいい。
- 利益率そのものは、教育系は決して悪くない。 ポラリスアカデミアは月商245万円に対して期間利益95万円。ざっくり4割近くが残る計算です(編集部逆算)。飲食店ではまず出ない数字です。
- ただし、その利益はすべて「生徒が想定どおり集まった場合」の話。 ここが最大の落とし穴で、次の章で分解します。
⚠️ 上の数値はすべて本部が公表しているモデル値であり、収益を保証するものではありません。時期により条件が変わるため、最新情報は必ず各公式サイト・加盟募集窓口で確認してください。
売上の内訳を分解する|個別指導塾の月商は「月謝単価 × 生徒数」でほぼ決まる
飲食店の売上は「客数 × 客単価 × 回転数」で複雑ですが、学習塾はもっと単純です。月謝を払っている生徒が何人いるか、それがほぼすべて。 逆に言えば、加盟前に電卓で検算できる数少ない業種です。
3社の公表値から、生徒1人あたりの月商を逆算してみます。
| ブランド | モデル月商 | 想定生徒数 | 生徒1人あたり月商(編集部逆算) |
|---|---|---|---|
| ポラリスアカデミア | 245万円 | 40名 | 約6.1万円 |
| ポラリスアカデミア | 429万円 | 70名 | 約6.1万円 |
| スタディコーチ | 273万円 | 72名 | 約3.8万円 |
同じ個別指導塾でも、生徒1人あたりの単価が1.6倍ちがうのが分かります。これはブランドの戦略の違いです。単価が高いブランドは、それだけ「高い月謝を払ってもいい」と思わせる訴求(難関大対策、講師の質など)を持っている代わりに、そのぶん集客の難易度が上がるという裏返しでもあります。
ここで大事な計算をします。あなたが月30万円を手取りで確保したいなら、生徒は何人必要か。
- 単価6.1万円のモデルで、利益率を仮に35%とすると → 必要月商 約86万円 → 生徒 約14名
- 単価3.8万円のモデルで、利益率を仮に23%(スタディコーチの63万÷273万から逆算)とすると → 必要月商 約130万円 → 生徒 約34名
※利益率は本部公表のモデル値から編集部が逆算したもので、実際の教室では家賃・人件費の地域差で変動します。
つまり、同じ「月30万円ほしい」でも、必要な生徒数が2倍以上ちがう。これが最初に決めるべき論点です。

さらに、初期費用を何ヶ月で回収できるかも同じ電卓で出ます。
| ブランド | 初期費用 | 返済前・税前利益(月) | 単純回収期間(編集部逆算) |
|---|---|---|---|
| 高橋塾 | 270万円 | 8万円〜 | 約34ヶ月(約2年10ヶ月)〜 |
| ポラリスアカデミア | 800万〜1,000万円 | 95万〜143万円 | 約6〜11ヶ月 |
| スタディコーチ | 620万円 | 63万円 | 約10ヶ月 |
数字だけ見るとポラリスアカデミアが圧倒的ですが、この回収期間は「初月から生徒40〜70名が埋まっている前提」の机上の計算です。現実には、そこに到達するまでの助走期間があります。その助走期間こそが、次の章の本題です。
下振れするのはどんなときか|生徒が15人しか集まらない教室の数字
フランチャイズ本部の資料に載っているのは、たいてい「軌道に乗ったあと」のモデルです。加盟検討者が本当に知るべきなのは、軌道に乗る前の数字のほう。
ポラリスアカデミアのモデル(生徒40名で月商245万円・利益95万円)を使って、生徒が集まらなかった場合を編集部で逆算します。
| 生徒数 | 月商(編集部逆算) | ロイヤリティ15%(逆算) | 状態のイメージ |
|---|---|---|---|
| 40名(本部モデル) | 245万円 | 約36.8万円 | 本部公表の利益 月95万円 |
| 25名 | 約153万円 | 約23万円 | 家賃・講師代を引くと利益はかなり薄くなる |
| 15名 | 約92万円 | 約13.8万円 | 固定費しだいで赤字の可能性 |
※40名以外の行は編集部が単価6.1万円で機械的に逆算したもので、本部公表値ではありません。
ここで効いてくるのが、学習塾の固定費は生徒が減っても下がりにくいという性質です。
- 家賃は生徒が半分になっても半分にならない
- 講師の人件費は、生徒が3人でも1コマ担当してもらえば発生する(個別指導は特にそう)
- ロイヤリティは「売上の◯%」なので、赤字でも発生する
つまり下振れ局面では、売上が半分になると利益はゼロどころかマイナスに振れる構造です。これは学習塾に限らずFC全般の宿命ですが、教室ビジネスは特にこの傾向が強い。
そして学習塾には、下振れが起きやすい固有のタイミングがあります。
- 開校1年目の1〜3月|生徒がゼロから始まるので、新年度の募集にすべてがかかる。ここで取り逃すと1年待ちになる
- 中3・高3が卒業する3月|毎年、生徒の2〜3割が自動的にいなくなる。これは失敗ではなく構造。だから毎年その分を新規で埋め続けないと、教室は自然に縮む
- 講習のない月|多くの塾は春期・夏期・冬期講習で売上が跳ねる一方、講習のない月は月謝だけになります。年間平均で見ないと、資金繰りを読み違えます
このうち2番目の「卒業による自然減」を計算に入れていない事業計画を、編集部は何度も見てきました。生徒40名の教室は、翌年も40名にするために、毎年10名前後を新規で取り続ける必要がある——この前提で資金計画を立ててください。
学習塾フランチャイズだけにある落とし穴|「講師が採れない」が地方で最初に詰まる
ここからは、他業種のFC記事には書けない、学習塾固有の論点です。
落とし穴1|講師は「近所の大学生」に依存する
個別指導塾の講師は、多くの教室で大学生アルバイトが中心です。つまり、教室の半径数kmに大学があるかどうかが、そのまま採用コストに直結します。
地方で開業する場合、ここが最初の壁になります。大学が近くにないエリアでは、社会人講師や専任講師を雇うことになり、人件費の前提が本部モデルと変わります。本部のモデル収支が都市部の教室をベースにしているなら、その数字はあなたの町では再現しません。
説明会で必ず聞くこと:「このモデル収支は、講師の時給をいくらで計算していますか?」
落とし穴2|オンライン型か、教室型か
スタディコーチのように、オンライン指導を軸にするブランドも増えています。オンライン型は家賃と教室の内装費が軽くなる代わりに、「近所にある安心感」という地方の最大の武器を捨てることになります。逆に教室型は、地域の口コミが効く一方、物件を見つけた時点で商圏が固定されます。
どちらが正解ということはなく、あなたが持っている強み(地元の人脈があるのか、指導力があるのか)で選ぶべき論点です。
落とし穴3|「生徒の成績」という、コントロールできない商品
飲食店なら、料理の味は自分で管理できます。しかし塾の商品は生徒の成績であり、これは家庭環境にも本人のやる気にも左右されます。成績が上がらなければ退塾され、口コミも悪くなる。成果が出るまで半年〜1年かかるのに、月謝は毎月もらう——この時間差が、教育業のいちばん難しいところです。
落とし穴4|ロイヤリティ12%と15%の、3%の重み
3社のロイヤリティは12%と15%。「たった3%」に見えますが、月商273万円なら月8.2万円、年間98万円の差です。10年で約1,000万円。契約年数とあわせて必ず総額で見てください。
明光義塾を検討するなら、IR資料を読むのが最短ルート
ここが、明光義塾を検討する人にとっていちばん実用的な話です。
明光義塾を運営する株式会社明光ネットワークジャパンは上場企業です。これは加盟検討者にとって、他のFCにはない大きな武器になります。なぜなら、上場企業は業績を公開する義務があり、誰でも無料でその資料を読めるから。
多くのFC本部では、加盟説明会に行かないと「教室数が増えているのか減っているのか」すら分かりません。上場企業なら、決算説明資料と有価証券報告書でそれが確認できます。
IR資料で必ず見るべき4項目:
| 見る項目 | 何が分かるか |
|---|---|
| 教室数の推移(直近3〜5年) | ブランドが伸びているのか、縮んでいるのか。減っているなら、閉めたオーナーがいるということ |
| 直営教室とFC教室の比率 | 本部が自分でやりたい事業なのか、加盟店に任せる事業なのか |
| 1教室あたりの生徒数の傾向 | あなたの教室の現実的な着地点の目安になる |
| セグメント別の利益 | FC事業そのものが本部にとって儲かっているか |
特に教室数が純減している年がないかは必ず確認してください。純減は、どこかで教室を閉じたオーナーがいるという意味です。理由(移転なのか撤退なのか)は説明会で直接聞けます。
そして、加盟条件そのものについて。加盟金・ロイヤリティ・契約年数・保証金の具体額は、公式の加盟募集窓口でしか正確な数字は出てきません。 ネット上の古い記事の数字を信じないでください。制度も条件も年単位で変わります。最新情報は必ず明光義塾の公式サイト・加盟募集資料で確認してください。
説明会で聞くべき5つの質問(そのまま使ってください):
- モデル収支の利益は、借入返済前ですか、返済後ですか
- モデル収支に、オーナー自身の人件費は含まれていますか
- そのモデルは開校何年目の教室の数字ですか
- 講師の時給はいくらで計算していますか
- 直近3年で、閉校した教室は何教室ありますか
この5つに具体的な数字で答えられない本部とは、契約を急がないでください。
背景データ|学習塾の事業所数と、これから起きること
ここまでが実務の話。最後に、業界全体の規模を1つだけ確認しておきます。
「その他の教育・学習支援業」の全国事業所数は 156,243事業所。 これは全97産業中9位で、全事業所(5,287,701)の**3.0%**にあたります。
出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)「令和3年経済センサス-活動調査」を加工して作成
15万件を超える事業所があるということは、すでに競合が多い成熟市場だということです。あなたが出す教室の半径2km以内にも、ほぼ確実に他の塾があります。だからこそ、
- どのブランドを選ぶか(単価で戦うのか、価格で戦うのか)
- どこに出すか(小学校・中学校の通学動線上にあるか)
の2点で、開業前に勝負の8割が決まります。市場が大きいことは、安心材料ではなく「激戦だ」というサインだと受け取ってください。
なお、少子化で子どもの数は減っています。それでも塾が増えているのは、1人あたりにかける教育費が増えているからです。人数は減るが単価は上がる市場——この前提に立つと、「安さで生徒を集める戦略」は長期的にきつくなる可能性が高い、という読み方ができます。
よくある質問
Q. 塾の経営経験がなくても加盟できますか? A. 多くのFCは未経験者を対象に研修を用意しています。ただし**「未経験でもできる」と「未経験でも同じ数字が出る」は別**です。特に集客と講師採用は、経験差がそのまま結果に出ます。研修の期間と内容(何日間か、開校後のサポートはあるか)を必ず確認してください。
Q. 自己資金はいくら必要ですか? A. 初期費用が270万円のブランドと1,000万円のブランドでは前提が変わります。共通して言えるのは、初期費用とは別に、生徒が集まるまでの運転資金(家賃・人件費の6ヶ月分程度)を持っておくこと。上の表の回収期間は「満席前提」の計算なので、その助走期間を自己資金でしのぐ必要があります。
Q. 副業でもできますか? A. 月商15万円規模から始められるモデルもありますが、生徒と保護者の対応は夜間・土日に集中します。本業のある時間帯と、塾が忙しい時間帯が重なるかどうかで判断してください。
Q. 本部のモデル収支は信用していいですか? A. 嘘ではありませんが、「うまくいった教室の数字」であることが多いです。この記事の「説明会で聞くべき5つの質問」を使って、その数字がどの前提で作られたのかを必ず確認してください。
まとめ|明光義塾を見る前に、自分の電卓を持つ
- 個別指導塾FCの返済前・税前の利益は、掲載3ブランドで月8万円〜143万円。初期費用の差(270万円〜1,000万円)がそのまま利益の差になっている
- 売上は月謝単価 × 生徒数でほぼ決まる。単価6.1万円と3.8万円では、必要な生徒数が2倍以上変わる
- 毎年生徒の2〜3割が卒業でいなくなる。それを埋め続ける前提で計画を立てる
- 明光義塾は上場企業なので、IR資料で教室数の推移を自分で確認できる。これは他のFCにない検証手段
- 加盟条件の最新情報は必ず公式の募集窓口で確認する。ネットの古い数字を信じない
数字の物差しを自分で持ってから説明会に行けば、聞くべきことが変わります。逆に物差しがないまま行くと、本部の資料をそのまま信じるしかなくなる。この記事の表を印刷して持っていくくらいで、ちょうどいいです。
他の学習塾ブランドの初期費用・ロイヤリティ・モデル収支を横並びで比べたい方は、フランチャイズ一覧から各ブランドの実データをご覧ください。
なお、「自分の資金でどのブランドが現実的か」「地元に大学がないが講師は採れるか」といった個別の条件については、編集部の無料LINE相談でもお答えしています。急かすことはしませんので、比較の途中でも気軽にどうぞ。
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