インタビュー

「売上80万で手取り15万」を変えたくて始まった——アイラッシュサロン「ELUA(エルア)」FC本部・臼井社長インタビュー

2026/10/4 更新

「売上80万で手取り15万」を変えたくて始まった——アイラッシュサロン「ELUA(エルア)」FC本部・臼井社長インタビュー

フランチャイズポッドキャスト「FACT CHECK」に、アイラッシュサロン**「ELUA(エルア)」**を運営する臼井社長が登場しました。アイラッシュサロンとは、まつ毛パーマやまつ毛エクステ、眉毛の施術を専門にするお店のこと。関西を中心に、直営とフランチャイズを合わせて約30店舗を展開しています。

今回のインタビューでは、立ち上げのきっかけになった「ある元スタッフの手取り15万円」という話から、初期費用やロイヤリティの具体的な数字、未経験者を短期間でデビューさせる教育の仕組みまで聞きました。

なお、この記事に出てくる数字はすべて臼井社長ご本人の説明にもとづくもので、当社が独自に検証したものではありません。加盟を検討する際は、必ずご自身で資料や契約書を確認してください。

「売上80万円なのに手取り15万円」から始まったFC

臼井社長がフランチャイズを始めたきっかけは、とても個人的な出来事だったといいます。

かつて一緒に働いていたスタッフが、その後アイリスト(まつ毛の施術者)の道に進んでいました。長く連絡を取っていなかったものの、お店の周年のときに花を持って訪ねてきてくれたそうです。そこで話を聞いてみると——

「売上が70万、80万あるのに、手取りは15万円で働かされていた」(臼井社長の説明)

「どうなってるのそれ、っていうところから始まったんですよ」と臼井社長は振り返ります。それなら自分のところでやってもらおう、という流れがFC化のきっかけになったとのことです。

業界全体の話として、臼井社長はこうした例も挙げていました。

  • 技術指導が「最初の1時間だけ」で、次からもうモデルの施術に入らされる
  • 施術の写真を送っても返信がなく、合っているのか分からないまま進む
  • 早く辞めると研修費用を返してほしいという内容の書類にサインさせられていた

ただし臼井社長自身も「そこまでひどいのは、今はなかなかいないかもしれない」と前置きしていました。特定の会社を指して批判するものではなく、業界にそういう話が存在するという文脈での発言です。

売上70〜80万円で月給15万6千円という美容業界の待遇を語る臼井社長
「15万6千円で働かされとうと」——売上70〜80万円あるのに手取り15万円。この一言がFC化の出発点になった(0:14〜この場面を動画で見る)

ELUAの店舗構成と事業の規模

項目臼井社長の説明
ブランド名ELUA(エルア)
展開エリア関西中心(関東は未展開)
全店舗数約30店舗
直営20店舗弱(美容室を含む)
FC加盟店10店舗強
FC開始時期約3年前
主なメニューまつ毛パーマ・眉毛の施術

FCを始めた当初は、積極的な募集をしていたわけではなく「知り合いベースで進めていった」とのこと。口コミで広がる形でスタートし、最近になって広告やフランチャイズ情報サイトへの掲載を始めたそうです。

ちなみに臼井社長は、本部の社長でありながら今も土日は美容師として現場に立っているといいます。「本部社長が現場に立っている話はあまり聞かない」と司会が驚く場面もありました。

直営とフランチャイズの店舗数の内訳を手振りで説明する臼井社長
美容室も含めた直営は20店舗弱、FC加盟は10店舗強。関西中心に約30店舗を運営している(0:59〜この場面を動画で見る)

初期費用・ロイヤリティなどの条件

加盟を検討する人がいちばん気になる数字を、表にまとめました。

項目金額(臼井社長の説明)
初期費用の総額300万〜500万円程度
加盟金100万円
研修費50万円(2人分で50万円)
ロイヤリティ月10万円の固定(売上歩合ではない)
ロイヤリティ免除開業から3ヶ月は受け取っていない
利益率の目安30%程度

初期費用に幅があるのは、新しく店舗を借りるのか、すでに持っている店の空きスペースに入れるのかで変わるためです。臼井社長によると、既存の美容室の待合スペースをつぶしてELUAを導入したオーナーもいるそうです。臼井社長自身も、広すぎる美容室の一角にまつ毛メニューを入れたのが事業の始まりだったといいます。

ロイヤリティを「固定10万円」にした理由

売上に対する%(パーセント)ではなく定額にしたのは、オーナー側の声を聞いた結果だそうです。

「売上が上がるとロイヤリティも上がっていくのが意味分からない、と言う人は結構いらっしゃるなと思って」(臼井社長)

ただし臼井社長は「これは好みが分かれる」とも話していました。立ち上げ期に月10万円は重いという人もいる一方、うまくいけば定額のほうが有利になる——どちらが良いとは言い切れない、という立場です。実際、開業から3ヶ月はロイヤリティを受け取っていないとのことでした。

加盟金100万円・研修費50万円という初期費用の内訳を説明する場面
「加盟金100万円、研修費は2人で50万円」。初期費用は総額300〜500万円に収まる水準だと明かす(4:58〜この場面を動画で見る)

売上のつくり方は「人数×1人あたりの売上」

収益について聞かれた臼井社長は、いちばん調子の良い店舗で月400万円弱という数字を挙げました。これは1ベッド(施術台1台)あたりではなく、店舗全体の売上です。

ビジネスの構造はシンプルで、「1人のスタッフがいくら売り上げるか」の積み上げ。スタッフを増やしてキャパシティ(受け入れられる人数)が広がれば、売上も伸びていく形だといいます。つまり採用と定着ができるかどうかが、売上の上限を決めるということです。

なお、これは実績として挙がった一例であり、同じ数字が出ることを保証するものではありません。

月商400万円弱という最高売上店舗の数字を語る臼井社長
一番いい店舗は月商400万円弱。「人を入れてキャパがあれば売上は上がる」という構図を説明する(10:27〜この場面を動画で見る)

研修は本部が勤務予定地まで来る

研修のやり方について、臼井社長は「本部が行く」と明言しました。

  • 本部が勤務予定地まで出向いて2日間の研修を実施
  • モデルは友人や家族を呼んでもらい、実際の施術を練習
  • 復習用の動画教材も用意(研修前に見てもらう)
  • 約1ヶ月でデビューし、開業後も約3ヶ月は細かくフォロー

合同研修(本部に集まる形)を嫌うオーナーもいるため、出張型を選んだとのこと。臼井社長自身も「本部に来てもらうほうが楽だけど、自分が加盟する側だったら嫌だった」と話していました。

なぜ教育をここまで作り込むのか。理由は採用に直結するからです。

「教育がちゃんとしていないと求人が来ない。どこで辞めているか、誰に聞けばいいか分からない、言うことが人によってバラバラ——これは美容業界のあるあるなんです」(臼井社長)

そこでELUAは技術の統一化に取り組んだといいます。以前は経験者しか雇えなかったのが、教え方を揃えたことで未経験者でも1〜2ヶ月でデビューできるようになった。むしろ「他のやり方に慣れていない未経験者のほうがスムーズ」とのことでした。

本部が勤務予定地まで出向いて研修すると答える臼井社長
「うちは行きます、勤務予定地で行きます」。2日間の現地研修+約3ヶ月の細かいフォローが基本(5:47〜この場面を動画で見る)

どんな人が加盟しているのか

加盟しているオーナーの顔ぶれは、意外なほどバラバラです。

オーナーのタイプ補足
美容系の事業者1社。既存店の空きスペースに導入するケースも
まったくの別業種知り合いからの紹介が中心
臼井社長の税理士現場には立たず、採用も本部が担当

税理士のオーナーについて「何をするんですか?」と聞かれた臼井社長の答えは「何もしないです」。採用も本部がやるため、実質的には投資に近い形だといいます。ただし臼井社長は「それを言いすぎると『楽したい』という人が来てしまうので、あまり言わないようにしている」と付け加えていました。

本部が求めるオーナー像

臼井社長が挙げた条件は2つです。

  1. 自分ごととして捉えられる人 — 人を雇用して進める事業なので「辞めた」では済まない
  2. マネジメントが中心になることを理解している人 — 毎日関わる必要はないが、「接触回数は短く・多く」が望ましい

「おっちゃんが店に長くいるのは嫌じゃないですか」「ここ掃除してないよ、と言われてもちょっと」——働くのが女性中心の現場だからこそ、関わり方に気をつけているという話も出ました。

美容師が加盟するメリットはあるのか

「自分でもできるのでは」と考える美容師は多いはずです。この点について臼井社長が挙げたのは、採用・教育をまるごと本部が担うという価値でした。

実際に2店舗を運営しているオーナーは美容師ではないものの、もともと自力でやろうとして「全くうまくいかなかった」そう。面接も本部が行い、長く続けてくれるスタッフを採りに行く。「バリバリやっています、お客さんが付いています」というタイプより、長く続く人を重視しているといいます。

司会がまとめた言葉を借りれば、稼いでいる美容師より、長く続けたいけれどマネジメントのノウハウがない人のほうが恩恵は大きい、というイメージです。

税理士が加盟オーナーになっている事例を驚きながら聞く対談シーン
加盟者には自分の税理士も。「何もしないです」——採用も本部がやるため実質は投資型の加盟になる(4:03〜この場面を動画で見る)

本部の体制は現状2名——ここは要チェック

正直な話として印象的だったのが、本部の人員です。

ロイヤリティが固定10万円のため、「人を1人雇うのに月40万円かかるなら、3〜4店舗増えないとその分も出ない」構造。だから現状は臼井社長と、取締役として参画した荒田裕介さんの実質2名で運営しているとのことです。

教育担当のスタッフはいるものの、普段は現場で働いているため専任ではありません。司会から「30店舗、50店舗になったら2人では無理では」と聞かれ、臼井社長も「いちばんのネックは教えるところ。今、体制を整えているところです」と答えています。

なお荒田さん(株式会社CloseFamily代表)は、ホットペッパービューティーの運用や仕組みづくりについて助言し、現在は加盟開発も担当。自身のコミュニティ経由で複数のオーナーが生まれているそうです。

本部が社長と取締役の2名体制であることを認める場面
「え、本部が臼井さんなんすね」。ロイヤリティ月10万円のため、FC店があと数店舗増えるまでは本部の人を増やしにくい構造(11:30〜この場面を動画で見る)

市場についての臼井社長の見方

  • 10年ほど前、まつ毛パーマは「やっているお店がどこにあるのか」という状況だった
  • コロナ前後を境目に薬剤が整い、一気に広がったという認識
  • 眉毛も「自分でやるもの」から「サロンに行くもの」に変わってきている

この流れはもっと加速すると臼井社長は見ています。ただしこれは本部側の市場観であり、公的な統計にもとづく予測ではありません。

資料請求・面談で確認すべきこと

本部の説明は率直で、不都合な点も自分から話していました。それでも加盟を決める前に、次の点は必ず自分で確かめてください。

  1. ロイヤリティ月10万円の開始時期と条件を契約書で確認する — 「数ヶ月は受け取っていない」という運用が、口約束なのか契約に明記されているのかは大きな違いです。免除期間の長さと、免除が終わる条件を書面で押さえましょう。

  2. 本部2名体制で、自分の店にどこまでサポートが来るのかを数字で聞く — 「2日間の研修+約3ヶ月のフォロー」の後、訪問や相談の頻度はどうなるのか。加盟店が増えたときに手が回るのか。教育体制の整備がいつ・どこまで進む予定なのかを確認したいところです。

  3. 月400万円弱という売上の店が、どんな条件の店舗なのかを分解して聞く — 立地、ベッド数、スタッフ人数、開業からの年数。そして加盟店全体の平均や下位の店の数字、閉店・撤退した店があるかどうか。良い例だけでなく、うまくいかなかった例も聞けるかが本部を見極めるポイントになります。


アイラッシュ業界は、経験者の採用が難しい一方で市場は広がっているという、人材がカギを握る分野です。採用と教育を本部に任せられるかどうかが、この種のFCを選ぶ判断軸になりそうです。

eluaの加盟条件・収支モデル・資料ごとに食い違う数字の整理は、eluaのブランドページにまとめています。自分にどの業種が合っているか迷っている方は、まず開業診断で向いている分野を整理してみてください。


この記事のもとになった動画

続きや詳しい話は元動画でご覧ください: YouTubeで動画を見る

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