カフェのフランチャイズは儲かる?結論は月21万〜100万円、幅を作るのは「席数と営業日数」
先に結論から書きます。カフェ系のフランチャイズ(以下FC)で本部が公表しているモデル値を並べると、オーナーの手元に向かう金額は月21.9万円から月100万円台まで開きます。同じ「カフェのFC」でも4〜5倍の差が出るわけです。
この差は「頑張り」ではなく、ほぼ営業日数と席数、そして投資額で説明できます。
| ジェリーの謎解きカフェ(全日運営) | ジェリーの謎解きカフェ(週末運営) | ANELLA CAFE | |
|---|---|---|---|
| モデル月商 | 東京198万円 / 地方都市173.2万円 | 東京145.2万円 / 地方都市127万円 | 月商400万〜500万円 |
| 返済前・税前に残る額 | 東京63.8万円(利益率32.2%) / 地方都市69.5万円(利益率40.1%) | 東京21.9万円 / 地方都市21.9万円 | 月100万円〜 |
| 返済後に残る額 | 本部未公表 | 本部未公表 | 本部未公表 |
| 自分の人件費の扱い | 本部未公表(モデルの前提は要確認) | 本部未公表(同) | 本部未公表(同) |
| 初期費用 | 約430万円 | 約330万円 | 1,100万円 |
| 加盟金 | 150万円 | 150万円 | 400万円 |
| ロイヤリティ | 席数×3,000円/月+システム費3万円/月 | 同左 | 売上の8% |
出典:各本部公表値(2026年9月時点)。金額は時期により変動します。最新情報は必ず公式サイトで確認してください。 → ジェリーの謎解きカフェ / ANELLA CAFE
表の2行目を「利益」と呼ばずに返済前・税前に残る額と書いたのは意地悪ではありません。本部のモデル利益は、ふつう借入の返済と税金を引く前の数字です。ここからさらに毎月の返済と、翌年の税金が出ていきます。だから「月63.8万円」をそのまま自分の生活費として計算すると、開業半年で計算が合わなくなります。
もうひとつ。モデル値に自分(オーナー)の給料が人件費として入っているかは、本部に必ず口で聞いてください。オーナーが毎日10時間立つ前提の「利益」と、店長を雇った前提の「利益」は、同じ数字でも意味がまったく違います。
月商198万円のカフェが「63.8万円」になるまで|コストの通り道を分解する
ジェリーの謎解きカフェの東京・全日運営モデル(月商198万円・返済前税前63.8万円)を使って、売上がどこを通って減るのかを追います。この店は謎解きゲームを遊べるカフェで、飲食だけでなく遊びの料金も売上になる業態です。
売上から出ていくものは、おおよそこの順番です。
- 仕入原価(食材・ドリンク) — 出す料理の原価。飲食では売上の3割前後が目安になります
- 謎解きキット代 700円/キット — この業態だけの変動費。お客さん1組が遊ぶごとに700円が原価として乗ります
- 人件費 — アルバイトの時給。営業時間が長いほど比例して増えます
- 家賃 — 立地で決まり、売上が落ちても変わりません
- ロイヤリティ 席数×3,000円/月 — 席の数で決まる固定費。売上に連動しません
- システム費 3万円/月 — 予約管理などの固定費
- 水道光熱費・消耗品・広告費
ここまで引いて残るのが63.8万円、利益率32.2%です。飲食店としては高めの利益率ですが、理由は想像がつきます。謎解きという「食べ物ではない売上」が乗っているからです。コーヒー1杯の原価率は低くても単価も低い。そこに原価が読みやすい遊びの料金が加わると、席1つあたりの売上が上がります。
逆に言えば、この利益率は「カフェだから出る数字」ではなく「遊べる仕掛けがあるから出る数字」です。普通のカフェの収益内訳をもっと細かく追いたい人は、カフェは本当に儲かるのか|売上から手元に残るまでの内訳を1円ずつ追うで同じ引き算をやっています。
返済を入れるといくら残るのか(編集部逆算)
初期費用約430万円のうち、たとえば300万円を日本政策金融公庫などから借りて7年(84回)で返すとすると、元金だけで月約3.6万円です(編集部逆算・金利は別)。月63.8万円のモデルなら影響は小さく見えますが、後述する週末運営モデル(月21.9万円)では、返済と自分の社会保険料を入れた瞬間に生活が苦しくなります。投資額が小さい契約ほど、返済の重さは相対的に大きいということです。
下振れはどこから来るか|「週末だけ営業」にすると利益は21.9万円になる
同じブランド、同じ商品なのに、営業を週末だけにしたモデルはこうなります。
| 全日運営 | 週末運営 | 差 | |
|---|---|---|---|
| 東京のモデル月商 | 198万円 | 145.2万円 | −52.8万円 |
| 返済前・税前に残る額(東京) | 63.8万円 | 21.9万円 | −41.9万円 |
| 返済後に残る額 | 本部未公表 | 本部未公表 | — |
| 自分の人件費の扱い | 本部未公表 | 本部未公表 | — |
| 初期費用 | 約430万円 | 約330万円 | −100万円 |
出典:本部公表のモデル値。
ここが今回いちばん見てほしい数字です。月商は26%しか落ちていないのに、残る額は66%も落ちています。
理由は単純で、家賃・ロイヤリティ(席数課金)・システム費といった固定費は営業日数が半分でも半分にならないからです。売上が減っても出ていく金額はほぼ同じなので、減った売上がまるごと利益から消えます。
これは「週末だけなら副業でできる」と考えている人にとって、かなり重要な事実です。副業として月21.9万円(返済前・税前)は悪くない数字ですが、そこから返済3.6万円前後を引き、税金を引き、さらに自分が土日に丸一日働く前提だと、時間あたりの手残りは決して大きくありません。初期費用330万円を回収するまでに何か月かかるかを、契約前に紙に書いて計算してください。
下振れの条件をまとめると、カフェFCで手元が薄くなるのはこの4つが重なったときです。
- 営業日数・営業時間を短くした(固定費が売上に追いつかない)
- 席数が多い物件を選んだ(席数課金なら空席でも課金される)
- 家賃の高い立地を選んだ(後で下げられない唯一のコスト)
- 客単価を上げる仕掛けがない(ドリンクだけの売上で席を回そうとする)
「席数×3,000円」という珍しいロイヤリティ|カフェFCの課金方式3タイプ
ロイヤリティとは、FC本部にブランドやノウハウを使う対価として毎月払うお金のことです。カフェ系FCを見ると、決め方が3つに分かれます。ここは業種というよりブランドごとの設計で、儲かり方の形そのものを変えます。
| 課金方式 | 実例 | 月商100万円のとき | 月商200万円のとき | 売上が落ちたとき |
|---|---|---|---|---|
| ①売上連動(%) | ANELLA CAFE:売上の8% | 8万円 | 16万円 | 一緒に減る(オーナー有利) |
| ②規模連動(席数など) | ジェリーの謎解きカフェ:席数×3,000円+システム費3万円 | 20席なら9万円 | 20席なら9万円 | 減らない(オーナー不利) |
| ③月額固定 | ブランドインパクト:月5万円 | 5万円 | 5万円 | 減らない(オーナー不利) |
※各欄はブランド公表の料率・単価に月商を当てた編集部逆算です。
②の席数課金を具体的に計算してみます。
- 20席の店:20×3,000円+システム費3万円=月9万円(月商198万円なら売上比約4.5%/編集部逆算)
- 40席の店:40×3,000円+システム費3万円=月15万円(月商198万円なら売上比約7.6%/編集部逆算)
同じブランド・同じ売上でも、席が多い物件を借りた人のほうがロイヤリティが高いわけです。「広い物件が安く借りられたから席を増やそう」という判断が、毎月のコストを増やし続けます。席数課金の契約では「1席あたりいくら売れているか」が生命線になります。
一方、①の売上連動は不調のときに一緒に下がってくれるのでオーナーの守りになりますが、好調になるほど支払いも増えます。ANELLA CAFEの8%は、月商500万円なら月40万円(編集部逆算)です。

業態固有の落とし穴:カフェは「1席の生産性」で勝負が決まる
コンビニや物販と違い、カフェは席という有限の設備で売上を作る業態です。だから落とし穴もそこに集まります。
- 滞在時間が長いほど回転が落ちる — 長居してもらえるのはカフェの魅力ですが、1席あたりの売上は下がります。謎解きのように「長居に料金がつく」仕掛けの有無で構造が変わります
- ピークが1日2〜3時間に集中する — その時間に人を置くため、暇な時間帯の人件費が丸ごとムダになりやすい
- 席数課金は空席に課金される — 閑散期も満席期も同じ金額
- キット代・食材の廃棄 — 謎解きキット700円のような1組ごとの原価は、来客が読めないと在庫が寝ます
東京より地方都市のほうが利益率が高い?モデル値の正しい読み方
地方で開業を考えている人が、いちばん気になるところだと思います。ジェリーの謎解きカフェの全日運営モデルは、こうなっています。
| 東京 | 地方都市 | |
|---|---|---|
| モデル月商 | 198万円 | 173.2万円 |
| 返済前・税前に残る額 | 63.8万円 | 69.5万円 |
| 利益率 | 32.2% | 40.1% |
| 返済後に残る額 | 本部未公表 | 本部未公表 |
| 自分の人件費の扱い | 本部未公表 | 本部未公表 |
出典:本部公表のモデル値。
売上は東京のほうが24.8万円多いのに、残る額は地方都市のほうが5.7万円多い。 利益率では8ポイント近い差です。
からくりは家賃と人件費です。地方は家賃が安く、時給も東京より低い。固定費が軽いぶん、売上が少なくても残る額が増えます。「都会じゃないと商売にならない」という思い込みは、少なくともこのモデルでは成立していません。
ただし、この数字を鵜呑みにするのも危険です。地方で必ず確認すべきことが3つあります。
- 商圏人口が足りるか — 月商173.2万円を作るのに必要な客数を、本部に逆算して出してもらう。人口3万人の町で成立する客数なのかを、自分の町の数字で確かめる
- リピート頼みになる — 商圏が小さいほど新規客は早く枯れます。同じ人が何度も来る理由(謎解きなら新しい問題の供給)が本部から継続的に届くか、契約書で確認する
- 求人が集まるか — 時給が安いのは魅力ですが、そもそも応募が来ない地域もあります。人が採れないと営業時間を短縮するしかなく、前章の「週末運営で利益66%減」と同じ構造に落ちます
地方のほうが有利なのは固定費です。集客はむしろ難しくなる。この2つを混ぜないで考えてください。
もう一つのカフェFC|加盟金400万円・月商400万円台の「保護犬猫カフェ」という設計
カフェFCには、コーヒーを売る以外の道もあります。ANELLA CAFEは保護された犬や猫とふれあえるカフェで、就労支援を組み合わせた業態です。数字の性格がまったく違います。
| ANELLA CAFE | |
|---|---|
| 初期費用 | 1,100万円 |
| 加盟金 | 400万円 |
| ロイヤリティ | 売上の8%(月商400万円なら32万円/編集部逆算) |
| モデル月商 | 400万〜500万円 |
| 返済前・税前に残る額 | 月100万円〜 |
| 返済後に残る額 | 本部未公表 |
| 自分の人件費の扱い | 本部未公表 |
出典:本部公表値。→ ANELLA CAFE
初期費用1,100万円は、謎解きカフェ(約330万〜430万円)の2.5〜3.3倍です。そのかわりモデル月商も2倍以上で、残る額は月100万円台に届きます。「投資を大きく取って規模で稼ぐ」タイプの契約です。
このタイプを検討するときのポイントは2つです。
- 自己資金がいくら必要か — 金融機関は総額の全部を貸してくれません。1,100万円の案件なら数百万円の自己資金は前提になります
- 命を預かるコストは削れない — 動物が関わる業態では、売上が落ちてもエサ・医療・衛生管理の費用は下げられません。飲食と違って「仕入れを絞る」という調整弁が効かない部分がある、という理解が必要です
「かわいい」「社会に良いことをしている」は集客の強い武器になりますが、それは売上側の話です。コスト側は逆に硬くなる。ここを同時に見てください。
店舗を持たない選択肢と、契約前に必ず聞く5つの質問
「カフェをやりたい」より「自分の事業を持ちたい」が本音の人には、店舗を借りない形のFCもあります。ブランド品を扱うブランドインパクトは、店舗・オフィス不要で初期費用30万円(=加盟金30万円、一般的なFCの約6分の1水準/本部公表)、ロイヤリティは月額固定5万円です。本部モデルでは月商100万円で純利益約19.5万円、月商200万円で約24.5万円(仕入原価約75%・ロイヤリティ・EC出店費を控除、オーナー運営で人件費0の前提)。
比べるとこうなります。
| ジェリー(週末運営) | ブランドインパクト | |
|---|---|---|
| 初期費用 | 約330万円 | 30万円 |
| 返済前・税前に残る額 | 21.9万円 | 約19.5万円(月商100万円時) |
| 返済後に残る額 | 本部未公表 | 借入不要なら実質同額(編集部逆算) |
| 自分の人件費の扱い | 本部未公表 | 人件費0(オーナー稼働)の前提 |
残る額はほぼ同じで、初期費用は11倍違う。ただし人件費0の前提なので、その働く時間はまるごと自分が負担しているという読み方が正しいです。どちらが良いかではなく、「300万円を先に払って店を持つ」のか「30万円で身ひとつで始める」のかという、別の商売です。
参考までに背景の数字を1つだけ。飲食店は全国で499,193事業所あり、全97産業のなかで最も数が多い業種です(出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)「令和3年経済センサス-活動調査」を加工して作成)。つまりカフェは「いちばん店が多い場所」で戦うことになります。FCを選ぶ意味は、この混雑のなかで**何で違いを作るか(遊べる、動物がいる、など)**をブランド側が用意してくれている点にあります。
契約前に本部へ聞く5つの質問
- そのモデル値に、オーナー自身の給料は人件費として入っていますか?
- モデル値は返済前・税前ですか?返済を入れた例を見せてもらえますか?
- ロイヤリティは売上が半分になっても同じ金額ですか?(席数課金・月額固定なら「同じ」です)
- 契約期間は何年で、途中でやめるときの違約金はいくらですか?
- 直近1年に閉店・撤退した加盟店は何店ありますか?その理由は?
5番目に答えたがらない本部は、それ自体が情報です。逆に、うまくいかなかった事例を具体的に話せる本部は信頼できます。
まとめ|カフェのフランチャイズで儲かるかは、契約前の計算でほぼ決まる
- カフェFCの本部モデルでは、返済前・税前に残る額は月21.9万円〜月100万円台。幅を作るのは営業日数・席数・投資額
- 月商が26%下がると、残る額は66%下がった(週末運営モデル)。固定費は売上に比例して減らない
- ロイヤリティは3タイプ。売上連動は不調に強く、席数課金・月額固定は不調に弱い
- 全日運営モデルでは地方都市の利益率40.1%が東京の32.2%を上回った。有利なのは固定費、難しくなるのは集客
- 本部モデル値には返済・税金・自分の給料が入っていないことが多い。ここを自分で足し引きしないと判断を誤る
数字を並べましたが、最後に決めるのは「自分の町で、その客数が本当に取れるか」です。ここだけは全国モデルでは出てきません。
想定している席数と営業日数、使える自己資金をそのまま送ってもらえれば、上の表と同じ形で一緒に引き算します。気軽に無料LINE相談を使ってください。掲載中の条件を先に見比べたい方はフランチャイズ一覧からどうぞ。
※本文中の金額はすべて各本部の公表値およびモデル値で、収益を保証するものではありません。最新の条件は必ず各公式サイトで確認してください。
LINE友だち限定特典
非公開のビジネスプランと
未公開物件情報をお届け
サイトには載せられない非公開FC案件・優良物件・最新補助金情報を、LINE友だち限定で先行配信。登録は10秒、いつでも解除できます。
