フランチャイズ

コンビニオーナーの年収は本当にいくらか|セブン・ローソン・ファミマで手取りが月22万〜59万に割れる理由

2026/9/21 更新

コンビニオーナーの年収は本当にいくらか|セブン・ローソン・ファミマで手取りが月22万〜59万に割れる理由

コンビニのフランチャイズで、オーナーの年収は**手取り月22万〜59万円(夫婦2人分・返済前・税引前)**というのが、この記事の編集部逆算の結論です。年収に直すと264万〜708万円。売上は月1,200万〜1,950万円動いていても、手元に残るのはこの幅に収まります。

なぜここまで開くのか。決めているのは本部のロイヤリティ率ではなく、日商(1日の売上)と人件費の2つです。順番に数字でたどります。

結論|コンビニのフランチャイズでオーナーの年収はいくら残るか

本部が土地・建物を用意するタイプ(自己資金が少なくても始めやすい代わりにチャージが高い契約)で、日商別に逆算した表です。

項目日商40万円日商50万円日商65万円
月商(税抜・30日)1,200万円1,500万円1,950万円
売上総利益(粗利率30%と仮定)360万円450万円585万円
本部チャージ(粗利の56%と仮定)▲202万円▲252万円▲328万円
加盟店の総収入158万円198万円257万円
人件費(オーナー夫婦を除く)▲100万円▲115万円▲145万円
廃棄・棚卸ロス(粗利の5%)▲18万円▲22万円▲29万円
水道光熱費(本部負担後の自己負担)▲8万円▲9万円▲11万円
その他経費(消耗品・通信・保険など)▲10万円▲11万円▲13万円
返済前・税引前に残る額約22万円約41万円約59万円
借入返済後同額(本部物件型は建物の借入がない前提)同額同額
自分(オーナー夫婦)の人件費含まず。この額が夫婦2人分の取り分同左同左

すべて編集部逆算です。粗利率30%、チャージ56%、時給1,150円といった前提を置いて計算しています。前提が変われば答えも変わるので、自分の候補地の数字に置き換えて読んでください。

この表でいちばん見てほしいのは最後の2行です。残った額は「給料を取る前の額」です。夫婦で1日16時間店に立っているなら、その労働の対価もこの中に入っています。日商40万円の店で月22万円なら、夫婦2人の月480時間で割って時給にして約470円。自分が雇うアルバイトの時給より低くなります。

「自分の候補地だと日商はいくらになりそうか」「夫婦2人だと実際に何時間立つことになるのか」。ここは条件を聞かないと答えが出ません。無料のLINE相談で候補地と自己資金を教えていただければ、この記事と同じ手順で一緒に逆算します。数字の確認だけでも構いません。

内訳分解|月商1,500万円が41万円になるまでを6段階でたどる

日商50万円の店を例に、お金が減っていく順番を見ます。

① 月商1,500万円 → 売上総利益450万円 コンビニは仕入れた商品を売る商売なので、売上のうち仕入れ代金を引いた「粗利」が本当の元手です。粗利率はおおむね30%前後。売上1,500万円のうち1,050万円は最初から仕入先のお金で、オーナーの取り分ではありません。

② 粗利450万円 → 本部チャージ252万円 ここが本部に払う使用料(ロイヤリティ)です。コンビニのチャージは売上ではなく粗利にかけるのが特徴で、本部が土地・建物を用意するタイプでは粗利の半分以上になります。

③ 加盟店の総収入198万円 残った198万円が、オーナーが自由に使えるお金です。ただしここから店の経費を全部払います。

④ 人件費115万円 24時間365日を、夫婦2人だけでは埋められません。720時間の営業時間のうち夫婦で約480時間立つとしても、残り240時間+混雑時間帯の2人体制で、アルバイトの必要時間は月1,000時間前後。平均時給1,150円なら115万円です。この項目が手取りの最大の敵で、しかも日商が落ちても人件費はほとんど落ちません。

⑤ 廃棄・棚卸ロス22万円 弁当やおにぎりの売れ残り、数え違い、万引きの損。粗利の5%前後を見ておくのが無難です。

⑥ 水道光熱費9万円+その他11万円 24時間照明と冷蔵・冷凍機器を回すので電気代は大きいのですが、本部物件型では本部が一定割合を負担する契約が多く、自己負担は数万円台に収まることが一般的です。

残り41万円。 これが夫婦2人の給料であり、事業の利益です。

3社の違いは「土地と建物を誰が持つか」|契約タイプを2列で整理する

セブン-イレブン・ローソン・ファミリーマートの加盟条件を並べて比べたい、という相談をよく受けます。ただ、3社の違いを細かく追う前に知っておいてほしいことがあります。どのチェーンも契約は大きく2種類しかなく、年収の出方が変わるのはチェーンの違いではなく、この2種類のどちらを選ぶかです。

本部が土地・建物を用意する型加盟者が土地・建物を用意する型
呼び方の例セブン-イレブン=Cタイプ / ローソン=Cタイプ / ファミリーマート=2FC-Nセブン-イレブン=Aタイプ / ローソン=Bタイプ / ファミリーマート=1FC-A
物件本部が探して用意する自分の土地・建物を使う
チャージ(ロイヤリティ)高い低い
水道光熱費本部が一定割合を負担することが多い加盟者が全額負担することが多い
必要な自己資金数百万円で始められる物件代・建築費が別に必要
向いている人資金が限られ、物件を持たない人すでに使える土地・建物がある人

率について、当サイトが確認できている公表値は**セブン-イレブン・ジャパンのAタイプが粗利の43%、Cタイプが粗利の56%〜(粗利額が増えるほど率が上がる段階制)**です。ローソン・ファミリーマートも同じ枠組みですが、率も区分も呼び名も各社で異なります。契約タイプの名称・率・負担区分は改定されます。必ず各社の公式の加盟募集サイトと契約書で最新の条件を確認してください。

ここで多くの人が「率が低いほうが得」と読みます。日商50万円で、自分の土地・建物を使う型(チャージ43%)を計算するとこうなります。

項目自己物件型・日商50万円(編集部逆算)
売上総利益450万円
チャージ(43%と仮定)▲194万円
加盟店の総収入257万円
人件費▲115万円
廃棄・棚卸ロス▲22万円
水道光熱費(全額自己負担)▲28万円
その他経費▲11万円
返済前・税引前に残る額約81万円
建物の借入返済・修繕積立を引いた後約31万円
自分(オーナー夫婦)の人件費含まず。31万円が夫婦2人分の取り分

チャージは月58万円も安いのに、返済まで入れた手取りは本部物件型(41万円)より10万円少なくなりました。安くなった分が建物の返済と光熱費に移っただけだからです。率の低さは、その分のリスクを自分で背負う対価です。すでに土地を持っている人には有利ですが、これから土地を買って建てる人にとって、率だけの比較は成立しません。

加盟金そのものの考え方はフランチャイズの加盟金とは?相場と「返ってこないお金」の注意点にまとめています。

お金の流れを整理するイメージ

最低保証は「年収の保証」ではない

コンビニ各社には、売上が想定を下回ったときに本部が一定額まで補填する制度があります。セブン-イレブンの「総収入保証」のように名前は各社で違いますが、考え方は共通です。これを「年収◯◯万円が保証される」と読んでしまう人が本当に多いのですが、まったく違います。

保証されているのは、先ほどの内訳でいう**③の「加盟店の総収入」**です。つまり、

  • 保証されるのは 人件費・廃棄・光熱費を払う前の金額
  • そこから月100万円前後の人件費を払うのは、オーナー自身
  • 保証を使うような売上の店は、そもそも手元にほとんど残らない

という構造です。仮に総収入が年1,900万円保証される契約だったとしても、月あたり約158万円。日商40万円の表と同じ水準で、そこから人件費などを引けば残るのは月20万円台です。最低保証は「店が潰れないための下支え」であって、「オーナーの年収の下限」ではありません。

保証額・適用条件・適用される契約タイプは各社で異なり、改定もあります。金額は各社公式サイトで確認してください。

下振れ条件|この逆算が崩れる4つの場面

表の数字は「うまくいった場合」ではなく「標準的な場合」です。それでも次の4つが起きると、簡単に半分になります。

  1. 近くに競合店ができる。 コンビニは商圏が半径数百メートルと狭く、向かいに別チェーンが開くと日商が10〜20%落ちることがあります。日商50万→42万なら、手取りは41万→約26万円です。
  2. 人が採用できない。 時給を1,150円から1,300円に上げれば、月1,000時間で月15万円の増加。手取り41万円が26万円になります。地方ほど、時給ではなく「そもそも応募が来ない」形で効いてきます。
  3. チャージの段階が上がる。 本部物件型のチャージは粗利が増えるほど率が上がる段階制です。日商が伸びても、増えた粗利の6〜7割を本部が持っていく区間に入るため、手取りは売上ほど伸びません。
  4. 自分か配偶者が倒れる。 オーナーは従業員ではなく個人事業主です。雇用保険も労災も会社員と同じ形では付きません。夫婦の月480時間を誰かに代わってもらえば、その分がまるごと人件費に乗ります。

コンビニ特有の落とし穴|捨てた商品の原価はチャージの計算から外れる

コンビニには「コンビニ会計」と呼ばれる独特の粗利の計算方法があります。ざっくり言うと、売れ残って廃棄した商品の仕入代金が、チャージを計算するときの粗利から差し引かれない仕組みです。

  • 100円で仕入れて150円で売る弁当が10個あり、7個売れて3個捨てたとします
  • 実際の儲けは「売れた7個の粗利350円 − 捨てた3個の原価300円 = 50円」
  • ところがチャージの計算に使われる粗利は、売れた7個分の350円
  • チャージ56%なら196円。実際の儲け50円より、本部に払う額のほうが大きくなります

捨てた3個の原価300円は、加盟店が全額かぶります。だから発注のうまい・下手が、そのまま手取りに跳ね返るのがコンビニです。廃棄の一部を本部が負担する制度を持つチェーンもありますが、負担割合も条件も各社で違うので、契約前に「廃棄はいくらまで、何%を本部が持つのか」を文書で確認してください。

もうひとつ、仕入代金を本部が立て替え、その貸し借りが1本の帳簿にまとまる「オープンアカウント」という仕組みもあります。詳しくはセブンイレブンのオープンアカウントとはにまとめています。

月商1,500万円のコンビニと、月商132万円の1人開業を並べてみる

「売上が大きいほど年収が高い」という思い込みを外すために、まったく違うタイプのフランチャイズと並べてみます。ハウスクリーニングの「おそうじ革命」が公表しているモデル条件です。

コンビニ(日商50万円・本部物件型)おそうじ革命(本部公表のモデル)
月商1,500万円132万円
ロイヤリティ粗利の56%(仮定)売上の25%
初期費用加盟金+開業準備金で数百万円105万円(加盟金30万円・キャンペーン適用時。通常200万円)
稼働体制24時間365日・従業員必須オーナー1名稼働モデル
返済前・税引前に残る額約41万円(編集部逆算)月82万円(利益率62%・本部公表のモデル値)
借入返済後同額(建物の借入がない前提)本部未公表(借入条件により変動)
自分の人件費の扱い含まず。夫婦2人分の取り分含まず。オーナー1名の取り分

売上は11倍違うのに、手元に残る額は逆転しています。理由ははっきりしていて、コンビニは(1)仕入れがあるので売上の7割が最初から他人のお金、(2)24時間営業なので人件費が固定費、(3)チャージが粗利の半分以上、という3つを同時に背負っているからです。

これは「コンビニが悪い」という話ではありません。コンビニには立地さえ当たれば個人では作れない集客力があり、複数店経営に進めば規模の利益も出ます。ただ、**年収を基準に選ぶなら、見るべきは売上規模ではなく「粗利のうち何%が自分に残るか」**だということです。おそうじ革命の条件はブランドページにまとめています(金額は本部公表値。時期により変動します)。

まとめ|コンビニオーナーの年収は3つの数字で決まる

  • ①日商 — 40万円と65万円で、手取りは月22万円と59万円に分かれます。年収で言えば264万円と708万円。最初に本部の担当者から、候補地の想定日商を根拠つきで説明してもらってください。
  • ②契約タイプ — 土地・建物を誰が持つか。率の低さは、リスクを自分で持つ対価です。土地がないなら本部物件型のほうが手取りは安定します。
  • ③人件費 — 24時間を埋めるのに月100万円前後。ここが手取りを決めます。夫婦でどれだけ店に立つ前提になっているかを、時間数で確認してください。

そして判断は必ず、返済前・税引前・自分の人件費を含まない額で行ってください。「月50万円残る」と言われたら、そこには自分と配偶者の給料が入っています。

加盟金・チャージ率・最低保証・廃棄の負担割合は各社で改定されます。最終的な数字は、必ず各本部の公式サイトと契約書で最新情報を確認してください。

「自分の地域で日商がいくら立つのか」「夫婦2人で回す前提だと何時間になるのか」。このあたりは条件を伺わないと答えが出せません。無料のLINE相談で、候補地・自己資金・家族の稼働可能時間を教えていただければ、この記事と同じ順番で一緒に逆算します。押し売りはしませんので、数字の確認だけでも構いません。

コンビニ以外の選択肢も並べて比べたい方は、フランチャイズ一覧から初期費用とロイヤリティの条件を見比べてみてください。同じ資金でも、手元に残る額の作られ方はまったく違います。

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