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公文のフランチャイズの年収は?|指導者報酬が非公表な理由と、個別指導塾3社で見る損益分岐生徒数10人・25人

2026/9/24 更新

公文のフランチャイズの年収は?|指導者報酬が非公表な理由と、個別指導塾3社で見る損益分岐生徒数10人・25人

結論から書きます。学習塾で教室オーナーの手元に返済前・税前で残るのは、本部公表のモデル値で月9万円〜143万円。同じ「塾」でも15倍以上ひらきます。そして公文式の指導者報酬は本部が金額を公表していないため、「公文 年収 いくら」に数字で答えている情報は、ほぼ全部が誰かの推測です。

この記事では推測を足しません。代わりに、金額を公表している同業3ブランドの実数から「生徒が何人集まれば黒字になるのか」を逆算します。公文を検討している人にとっても、ここが判断の土台になります。

結論|学習塾オーナーの手取りレンジと、公文の欄が空白になる理由

掲載ブランドのうち、本部が収支モデルを公表している学習塾3社を並べます。公文式の列は、公表値がないため埋めていません。

高志塾(個別指導)ポラリスアカデミア(個別指導)スタディコーチ(個別指導)公文式
初期費用270万円(目安200〜300万円)800〜1,000万円620万円本部未公表
加盟金100万円200万円200万円本部未公表
ロイヤリティ売上の12%売上の15%売上の15%本部未公表
本部公表のモデル月商15万〜50万円(講習期は最高約100万円)245万〜329万円(生徒30〜40名)273万円(生徒42名想定)本部未公表
返済前・税前に残る額(月)約9万円約95万〜143万円約63万円本部未公表
返済後に残る額(月)(編集部逆算)約6.5万円約86万〜134万円約57万円—
自分の人件費の扱い含まず含まず含まず—
年収換算(編集部逆算)約108万円約1,140万〜1,716万円約756万円—
投資回収の目安(編集部逆算)約30か月約7〜9か月約10か月—
  • 「返済後」は、初期費用の全額を10年・年2%で借りた場合の月返済額(高志塾 約2.5万円/ポラリス 約9.2万円/スタディコーチ 約5.7万円)を引いた編集部逆算です。自己資金を入れればここは増えます。ポラリスは初期費用の上限1,000万円で計算しています。
  • 「自分の人件費の扱い」は3社とも含まず。つまり、この金額は「自分がタダで働いた前提で残るお金」です。会社員の年収と直接比べると実態より大きく見えます。
  • 金額は本部公表値で、時期により変動します。最新情報は各ブランドの公式情報でご確認ください。

ここまでで判断が止まったら 「自分の自己資金だと、この3社のどれが現実的なのか」「地元の人口で生徒は何人まで見込めるのか」。ここはお住まいの地域と資金を伺わないと答えが出ません。無料LINE相談で、地域・自己資金・希望の働き方を教えていただければ、この記事と同じ手順で一緒に逆算します。数字の確認だけの使い方で構いません(相談は無料・しつこい勧誘はありません)。

公文の収入は「生徒数」ではなく「延べ教科数」で決まる

公文の年収を考えるとき、個別指導塾と同じ頭で計算すると必ずズレます。理由は課金の単位が違うからです。

個別指導塾は「生徒1人あたり月謝いくら」。ところが公文式は教科ごとに会費が設定されています(算数・数学、英語、国語)。つまり同じ生徒30人でも、

  • 全員が1教科だけ → 延べ30教科
  • 全員が2教科 → 延べ60教科

で、教室に入るお金が2倍変わります。公文の教室運営を「生徒数×単価」で見積もると、いちばん効く変数を見落とすことになります。見るべきは「生徒数 × 1人あたり平均教科数」です。

そのうえで、正直に書いておきます。会費額は地域・学年で異なり、指導者の取り分にあたる率や金額は公表されていません。 収入が延べ教科数に連動する構造であることは会費の建て付けから読み取れますが、「延べ何教科で手取りいくら」を断言できる公開データは編集部の確認範囲にはありません。金額の話は、公式サイトと募集説明会で直接確認してください。

だからこの記事では、公文の取り分を当てにいく代わりに、教室商売そのものの採算構造を、数字を出している3社で分解します。ここはどの塾でも共通です。

内訳を分解する|月商245万円の教室から、何がどれだけ消えるのか

ポラリスアカデミアは生徒数別のモデルを2点公表しているので、経費の中身をほどけます。

生徒30名生徒40名差
月商245万円329万円+84万円
ロイヤリティ(15%)約36.8万円約49.4万円+12.6万円
その他経費(編集部逆算)約113万円約136.6万円+23.6万円
返済前・税前に残る額約95万円約143万円+48万円

生徒が10人増えると売上は84万円増えますが、経費は36万円しか増えません。ここから逆算すると、

  • 生徒1人あたりの月謝単価:約8.2万円(編集部逆算)
  • 売上に比例して増える経費(講師のコマ給など):売上の約28%(編集部逆算)
  • 生徒がゼロでも出ていく固定費:月約44万円(編集部逆算。家賃・自分以外の管理コストなど)

この3つが分かると、生徒数を入れるだけで手取りが出せるようになります。売上 × 0.57 − 44万円 が、ポラリスアカデミアの返済前・税前の残り(編集部逆算)です。

教室の収支と手取りを電卓で逆算するイメージ

生徒数別シミュレーション|黒字になるのは、ポラリス10人・スタディコーチ25人から

上の式に生徒数を入れます。太字が本部公表値、それ以外は編集部逆算です。

ポラリスアカデミア(1人あたり月8.2万円・編集部逆算)

生徒数月商返済前・税前に残る額返済後(1,000万円借入時)
10名約82万円約2万円(ほぼ損益分岐)約−7万円
15名約123万円約26万円約17万円
20名約164万円約49万円約40万円
25名約205万円約72万円約63万円
30名245万円95万円約86万円
35名約287万円約119万円約110万円
40名329万円143万円約134万円

スタディコーチ(1人あたり月6.5万円・編集部逆算)

生徒数月商返済前・税前に残る額返済後(620万円借入時)
20名約130万円約−18万円(赤字)約−24万円
25名約163万円約0万円(損益分岐)約−6万円
30名約195万円約19万円約13万円
35名約228万円約37万円約31万円
42名273万円63万円約57万円
50名約325万円約93万円約87万円

※スタディコーチは本部公表のモデルが1点のみのため、変動費率28%をポラリスと同じと仮置きして固定費(月約93万円)を逆算しています。実際の数値は本部にご確認ください。いずれの行も自分の人件費は含みません。

読み取ってほしいのはここです。

同じ「個別指導塾」でも、黒字に転じる生徒数がポラリスは約10人、スタディコーチは約25人。2.5倍違います。 単価が高いほうが少ない人数で回り、単価が低いほうは人数を集めきるまで赤字が続きます。初期費用はスタディコーチのほうが安い(620万円 vs 800〜1,000万円)のに、必要な生徒数は多い。「入口が安いほうが安全」とは限らないのが、この商売の怖いところです。

そして公文式は一般に1教科あたりの会費が個別指導の月謝より低く設定されています。単価が低い=必要な延べ教科数は多くなる、という位置に入ることになります。公文を検討するときに確認すべきは「報酬率」より先に「何教科集まれば固定費を超えるのか」です。

下振れするのはどんなとき|最初に消えるのはオーナー自身の報酬

生徒数が計画を下回ったとき、何が起きるか。順番はだいたい決まっています。

  1. 家賃と本部費は減らない。 生徒が半分になっても、家賃も、システム利用料も、そのままです。ポラリスの逆算でいえば固定費は月約44万円。ここは生徒0人でも出ていきます。
  2. 講師のコマは削れるが、削ると質が落ちる。 売上の28%を占める変動費は減らせます。ただし削った分だけ「先生が毎回変わる教室」になり、翌年の継続率に返ってきます。
  3. 最後にオーナー報酬が消える。 1と2を引いた残りがオーナーの取り分なので、下振れの全部がここに集中します。生徒が30名→20名になると、ポラリスの逆算では月95万円→49万円。生徒は33%減っただけなのに、手取りは48%減ります。

この「減り方が生徒数より急になる」構造は、塾にかぎらず固定費のある教室商売すべてに共通します。高志塾のように初期費用270万円・固定費の小さいモデルは、返済前・税前で月約9万円と利益額は小さいものの、下振れしたときに背負うものも小さい。どちらが正解かではなく、自分がどこまでの赤字月に耐えられるかで選ぶ話です。

学習塾の固定費と下振れの読み方をもっと細かく見たい方は、学習塾のフランチャイズは儲かる?手取り月5万〜143万円、28倍の差を生む固定費の正体で3社を横並びにしています。

業態固有の落とし穴|「公文の加盟」と「FC加盟」を同じ土俵で比べない

ここが、公文を検討する人がいちばん判断を誤りやすいところです。

公文公式の募集は、一般的なフランチャイズチェーンのような「加盟店募集」ではなく、教室を運営する「指導者」の募集という形をとっています。呼び方だけの違いに見えますが、検討時に効いてくる差があります。

比べる観点個別指導FC(高志塾・ポラリス・スタディコーチ)公文式
契約の入口加盟金を払って加盟契約指導者としての選考・研修を経る
初期費用の公表270万〜1,000万円と金額を公表本部未公表(募集窓口で説明)
収入の単位生徒数 × 月謝生徒数 × 教科数 × 会費
本部への支払い売上の12〜15%のロイヤリティ本部未公表
オーナーの立ち位置経営者(講師は雇用する前提)指導者本人が教室に立つ前提が強い

最後の行が実務上いちばん大きい違いです。個別指導FCは「講師を雇って自分は経営に回る」ことを前提に収支モデルが組まれています。だから先ほどの表の返済前・税前に残る額に、自分の人件費は含まれていません——オーナーが現場に出るなら、その労働分は別途タダ働きになっている、という意味です。

一方、指導者本人が教室に立つ前提のモデルでは、収入と自分の労働時間が切り離せません。教室を2つに増やす、誰かに任せる、といった拡大の打ち手が取りにくい。 年収の天井が、自分の体力の天井とほぼ同じ位置に来ます。

「月に手取りいくら欲しいか」だけでなく、「10年後にどういう働き方をしていたいか」で選ぶべき違いです。

なお同じ問いは明光義塾にも当てはまります。明光義塾の加盟条件を調べている方は、明光義塾のフランチャイズは儲かる?個別指導塾3社の実データで見る手取り月8万〜143万円と「生徒40人の壁」もあわせてどうぞ。

説明会で必ず聞く5つの質問(公文・明光義塾・個別指導FC共通)

金額が非公表のブランドを検討するとき、パンフレットを眺めても答えは出ません。聞くしかありません。編集部が加盟相談で必ず勧めている5つです。

  1. 「生徒が何人(何教科)で損益分岐点ですか」 — モデル収支の生徒数ではなく、赤字にならない下限を聞く。ここを即答できない本部は要注意です。
  2. 「そのモデル収支に、私自身の人件費は入っていますか」 — 入っていない場合がほとんどです。入っていないなら、その金額は「給料」ではありません。
  3. 「開校から損益分岐に届くまで、平均で何か月かかっていますか」 — その期間ぶんの運転資金が、初期費用とは別に必要になります。
  4. 「直近3年で閉じた教室は何件で、理由は何ですか」 — 成功例ではなく撤退理由を聞きます。生徒が集まらなかったのか、講師が採れなかったのかで、自分のリスクが変わります。
  5. 「契約期間と、途中でやめるときの条件は」 — 違約金・原状回復・競業避止(近くで同業をやらない約束)まで、契約書の実物で確認します。

1と2に紙で答えが出てくる本部は、それだけで信頼度が一段上がります。

背景|学習支援業は全国15.6万事業所

最後に市場の話を短く。総務省・経済産業省の「令和3年経済センサス-活動調査」によると、「その他の教育、学習支援業」の全国事業所数は156,243事業所。全産業5,287,701事業所の3.0%にあたり、97産業中9位の規模です。

少子化でも教室の数がすぐには減らないのは、1人あたりにかける教育費が上がっているためと言われます。ただしこれは全国平均の話で、自分の商圏に小中学生が何人いるかとは別問題です。市区町村の学齢人口は自治体サイトで公開されているので、候補地が決まったら必ず実数で確認してください。

出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)「令和3年経済センサス-活動調査」を加工して作成

まとめ

  • 学習塾オーナーの手取りは、本部公表のモデル値で返済前・税前 月9万〜143万円。自分の人件費は含まれていない。
  • 公文の指導者報酬は本部未公表。 金額を断言している情報は推測なので、公式サイトと募集説明会で直接確認する。
  • 公文の収入単位は生徒数ではなく延べ教科数。同じ生徒数でも教科数で倍近く変わる。
  • 同じ個別指導でも黒字に転じる生徒数はポラリス約10人、スタディコーチ約25人と2.5倍違う。初期費用の安さと必要生徒数は連動しない。
  • 生徒が33%減ると手取りは48%減る。下振れはすべてオーナー報酬に集中する。

各ブランドの初期費用・ロイヤリティ・モデル収支は高志塾・ポラリスアカデミア・スタディコーチのページに、そのまま載せてあります。学習塾以外も含めて条件で見比べたい方はフランチャイズ一覧からどうぞ。数字を並べて眺めるところからで構いません。判断はご自身で、材料はこちらで。

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