「おすすめのフランチャイズ」を調べている人が最初に知りたいのは、たいてい金額です。当サイト掲載の無店舗型フランチャイズ「お掃除のえる」は、初期費用105万円〜、加盟金30万円〜(キャンペーン適用時。通常は200万円)。まずはこの水準が一つの物差しになります。
ただし、この金額が「あなたにとって安いか」は、あなたが何のために加盟するかで変わります。自己資金50万円の人と、退職金1,500万円がある人では、同じブランドの評価が正反対になるからです。
この記事では、おすすめのフランチャイズを加盟の目的で7つに分けて整理します。ランキングではなく、「あなたの目的の行だけ読めばいい」形にしました。
おすすめのフランチャイズを「ランキング」で選ぶと外す理由
ネット上の「おすすめフランチャイズ◯選」は、たいてい次のどれかの順番で並んでいます。
- 知名度が高い順
- 掲載料を払っているブランド順
- 初期費用が安い順
どれも「あなたに合っているか」とは関係ありません。とくに3番目の初期費用が安い順は、いちばん誤解を生みます。初期費用が安いブランドは、そのぶんロイヤリティ(本部に毎月払うお金)が高めに設定されていることが多いからです。最初に払うか、毎月払い続けるか、支払いのタイミングが違うだけ、というケースがあります。
フランチャイズ選びで本当に効いてくるのは、次の3つです。
| 見るべきもの | なぜ効くか |
|---|---|
| 目的(何のために加盟するか) | 目的が違えば、同じ数字の意味が変わる |
| 稼働のしかた(誰が何時間働くか) | モデル収支の前提は「オーナー1人」か「スタッフ雇用」かで別物になる |
| やめるときの条件(契約期間・違約金) | 入口より出口のほうが、あとで効いてくる |
順位表には、この3つがどこにも書かれていません。だから、まず目的から入ります。
【早見表】7つの目的別・おすすめのフランチャイズの選び分け方
自分がどれに当てはまるかを、まず1つだけ選んでください。2つ以上当てはまる場合の優先順位は、記事の後半で扱います。
| # | 加盟の目的 | 向きやすい業態のタイプ | 最初に確認する数字 | つまずきやすい点 |
|---|---|---|---|---|
| ① | 自己資金をできるだけ使いたくない | 無店舗型(訪問・出張サービス) | 初期費用に運転資金が含まれるか | 「初期費用105万円」に生活費3か月分は入っていない |
| ② | 地方・人口が少ない街でやりたい | 商圏が広くても回る訪問型/車移動型 | 1日に回れる件数と移動時間 | 商圏人口だけ見て、移動時間を見ていない |
| ③ | いまの仕事を続けたまま副業で | 稼働時間を選べる業態 | 本部が副業加盟を認めているか | 契約書の「専念義務」で副業NGのことがある |
| ④ | 夫婦・家族で回したい | 2人で完結する小規模業態 | モデル収支が何人稼働の前提か | 1人稼働モデルを2人でやると手取りが半分になる |
| ⑤ | 空き家・駐車場など持っている資産を活かしたい | 宿泊(民泊)・無人型 | 許認可の取得可否と、取得までの期間 | 物件があっても法令・条例で使えないことがある |
| ⑥ | 手に職・技術を身につけたい | 研修が長い技術系(美容・施術系) | 研修日数と、研修中の収入ゼロ期間 | 開業まで2〜3か月かかる分の生活費 |
| ⑦ | いずれ複数店・法人化して広げたい | 多店舗展開を前提にした本部 | 2店舗目の加盟金割引の有無 | 1店舗目の契約に「エリア優先権」が無い |
📱 自分がどの行に当てはまるか分からないときは 開業ジャパンでは無料LINE相談を用意しています。「自己資金◯万円で、家族構成はこうで、住んでいるのは◯◯県」——この3つを送ってもらえれば、上の表のどの行から考えるべきかを一緒に整理できます。加盟を決めていない段階、むしろ何も決まっていない段階のほうが、相談の価値はあります。
目的①「自己資金を抑えたい」— 無店舗型フランチャイズの数字を分解する
無店舗開業、つまりお店を借りずに始める形は、自己資金が少ない人にとっていちばん現実的な入口です。店舗を借りると、保証金・内装・什器で数百万円が最初に飛びます。それが要らないだけで、必要額の桁が変わります。
当サイト掲載のお掃除のえる(お掃除・お庭サービス)を例に、本部が公表しているモデルの数字を分解してみます。
本部公表の条件
| 項目 | 金額・条件 |
|---|---|
| 初期費用 | 105万円〜 |
| 加盟金 | 30万円〜(キャンペーン適用時。通常は200万円) |
| ロイヤリティ | 売上の25% |
| モデル月商 | 132万円 |
| モデル手取り | 約82万円(利益率62%・オーナー1名稼働のモデル) |
※金額はすべて本部公表値です。キャンペーンの有無や条件は時期によって変わります。最新情報は必ず公式サイトと本部の資料で確認してください。
月商132万円が「手取り82万円」になるまで
数字を追いかけると、この業態の構造が見えます。
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 月商 | 132万円 | 本部公表のモデル |
| ロイヤリティ(売上の25%) | ▲33万円 | 132万円×25%(編集部計算) |
| その他の経費 | ▲約17万円 | 差額から逆算(編集部逆算)。材料・車両・ガソリン・保険・販促など |
| 返済前・税前に残る額 | 約82万円 | 本部公表の利益率62%に一致 |
| 返済後 | 約80万円(編集部逆算) | 初期費用105万円を5年返済なら月約1.8万円(利息別) |
| 自分の人件費の扱い | 含まず | オーナー自身が働いた分の給料は引かれていない |
いちばん大事なのは最後の行です。**この82万円は「給料」ではなく「オーナーが働いた対価も含めた、事業に残るお金」**です。自分の働いた時間を時給に換算して差し引くと、体感はもっと下がります。ここを勘違いすると、「思ったより残らない」という感想になります。
そして、これは本部が示すモデルであって、保証された数字ではありません。月商132万円は、そのエリアで継続的に受注が取れた場合の姿です。開業初月から到達する数字ではないと考えてください。
無店舗型で見落とされがちな3つの費用
初期費用105万円には、たいてい次のものが含まれていません。
- 運転資金(売上が入金されるまでの数か月分の経費)
- 生活費(あなたと家族が食べていくお金。最低3〜6か月分)
- 車両費(自家用車が使えない場合の購入・リース代)
「初期費用が105万円だから、貯金120万円でいける」と考えると、3か月目で資金が尽きます。無店舗型でも、初期費用+生活費6か月分を目安に用意してください。

「ロイヤリティ 売上の25%」は高いのか — 率ではなく「残る額」で比べる
「売上の25%を本部に持っていかれる」と聞くと、多くの人がぎょっとします。でも、率だけを見て高い安いを判断するのは間違いです。比べるべきは率ではなく、最後に自分の手元に残る額です。
同じ月商132万円でも、業態によって残り方はまったく違います。飲食店を例に、構造だけを並べてみます(具体的な金額はブランドによるので、ここでは構造の話です)。
| 無店舗の訪問サービス型 | 店舗を持つ飲食型 | |
|---|---|---|
| 家賃 | 原則ゼロ(自宅兼事務所) | 毎月固定でかかる |
| 原価(材料費) | 洗剤・消耗品が中心で小さい | 食材費が売上の3割前後を占めることが多い |
| 人件費 | オーナー1人なら実質ゼロ計上 | ホール・キッチンのスタッフが必要 |
| ロイヤリティ | 高め(売上の25%など) | 低め〜中程度のことが多い |
| 残り方の特徴 | 売上が落ちても赤字になりにくい | 売上が落ちると固定費で一気に苦しい |
ロイヤリティ25%が成立しているのは、家賃と人件費という2大固定費が無いからです。売上の25%を払っても62%残るのは、引かれるものが他に少ないためです。
逆に言えば、ロイヤリティが3%と低くても、家賃30万円・人件費60万円がかかる業態では、手元に残る額は小さくなります。
率よりも怖い「最低保証ロイヤリティ」
もう一つ、契約書で必ず確認してほしいのが最低保証ロイヤリティです。これは「売上がいくらでも、毎月最低◯万円は払う」という取り決めです。
- 売上歩合だけなら、売れない月は支払いも減る
- 最低保証があると、売上ゼロでも支払いが発生する
開業して間もない時期や、病気・ケガで稼働できない月に効いてきます。「ロイヤリティは売上の◯%」とだけ書かれている資料を見たら、最低保証の有無を口頭ではなく契約書で確認してください。
目的②〜⑦:残り6つの目的で、最初に確認する数字
② 地方・人口が少ない街でやりたい
地方在住の方からいちばん多い質問が「うちの町は人口が少ないから無理では?」です。判断の基準は、商圏人口ではなく1日に回れる件数です。
訪問型のサービスは、店舗型と違って「お客さんが来る」のではなく「自分が行く」ビジネスです。人口密度が低いと、移動時間が長くなり、1日にこなせる件数が減ります。
確認する数字は2つ。
- 本部のモデル収支は1日何件の前提か
- あなたの住むエリアで、その件数を回るのに移動が何分かかるか
片道30分の移動が挟まると、1日5件が3件になります。それだけで月商のモデルは6割になります。この計算は、加盟する前に地図アプリで自分でできます。必ずやってください。
③ いまの仕事を続けたまま副業で始めたい
副業から始めたい場合、最初に確認するのは収支ではなく契約条件です。
- 本部が副業・兼業での加盟を認めているか
- 契約書に「専念義務」(その事業に専念する義務)の条項が無いか
- 平日夜・土日だけの稼働で、本部のサポート(発注・問い合わせ対応)が回るか
「副業でもできます」と営業担当が言っていても、契約書に専念義務が残っていれば、それが優先されます。口頭の説明と契約書が食い違ったら、契約書が勝ちます。
④ 夫婦・家族で回したい
家族経営を考えている人が最も間違えやすいのが、モデル収支の読み方です。
先ほどの「手取り約82万円」はオーナー1名稼働のモデルです。これを夫婦2人でやれば、1人あたりは約41万円になります。売上が2倍になるわけではありません(2人で回れば件数は増やせますが、それは別の前提の話です)。
家族でやるときに確認する数字は、「モデル収支が何人稼働の前提か」。この1点です。
⑤ 空き家・駐車場など、持っている資産を活かしたい(民泊・宿泊フランチャイズ)
実家が空いている、使っていない土地がある——という方は、宿泊・民泊のフランチャイズが選択肢に入ります。すでに不動産があるぶん、初期費用の考え方が他の業態とまったく違うからです。
ただし、物件があれば始められるわけではありません。順番はこうです。
- 法令・条例の確認(住宅宿泊事業法の届出、旅館業法の許可、自治体の上乗せ条例。地域によって営業日数や用途地域の制限があります)
- 物件が要件を満たすか(消防設備、非常用照明、近隣への説明など)
- そのうえで収支
1と2をクリアできない物件は、どんなに立地が良くても使えません。制度は自治体ごとに違い、改正もあります。最新の要件は必ず物件所在地の自治体窓口と公式サイトで確認してください。ここを飛ばして先に加盟契約を結ぶのが、この分野でいちばん多い失敗です。
⑥ 手に職・技術を身につけたい
美容・施術系のフランチャイズは、研修を通じて技術が身につくのが魅力です。ロイヤルホワイトニング銀座のようなセルフホワイトニング系も、この分類に入ります。
確認する数字は研修日数と、その間の収入ゼロ期間です。
- 研修が10日間なのか、2か月なのか
- 研修は本部所在地か、自分の地域か(遠方なら宿泊費・交通費が別にかかる)
- 開業日まで、収入がゼロの月が何か月あるか
技術系は開業までの助走が長い分、生活費の準備がより多めに必要になります。
⑦ いずれ複数店・法人化して広げたい
1店舗目を決めるときに、2店舗目のことを契約書に書いておけるかどうかで、将来の自由度が変わります。
- 2店舗目以降の加盟金に割引があるか
- 自分のエリアで、他の加盟店が出店できない**テリトリー権(エリア優先権)**があるか
- 法人名義での加盟が可能か
テリトリー権が無い契約だと、あなたが開拓した地域に、あとから別の加盟店が入ってくることがあります。1店舗で終わるつもりなら影響は小さいですが、広げるつもりなら最初に確認すべき条項です。
加盟金「30万円〜」のキャンペーンをどう扱うか — 170万円の差額の前に確認する4つ
お掃除のえるの加盟金は、キャンペーン適用時30万円〜、通常は200万円。差額は170万円です。これは大きい。大きいからこそ、差額に飛びつく前に確認することがあります。
| 確認すること | なぜ確認するか |
|---|---|
| 1. 適用条件 | 「◯月末までの契約」「◯◯エリア限定」など条件付きのことがある |
| 2. 途中解約時の扱い | 「◯年以内にやめたら差額を請求」という条項が入っている場合がある |
| 3. 割引の対象範囲 | 加盟金だけ安く、研修費・保証金・システム利用料は通常どおり、というケース |
| 4. 総額での比較 | 加盟金30万円+その他75万円=105万円。比べるのは加盟金ではなく初期費用の総額 |
とくに2番は重要です。加盟金が安い代わりに、短期でやめると違約金が発生する設計になっていないか。契約書の「中途解約」の条項を、その場で読ませてもらってください。読ませてくれない本部は、その時点で候補から外して構いません。
そして、「キャンペーンが今月までなので」と急かされたら、一度持ち帰る。本当に良い本部は、持ち帰りを嫌がりません。
加盟を決める前に、本部に必ず聞く10の質問
どのブランドを検討する場合でも共通して使えるリストです。そのままコピーして使ってください。
- モデル収支は何人稼働を前提にしていますか
- モデル収支に、オーナー自身の人件費は含まれていますか
- 初期費用に運転資金は含まれていますか。含まれていない場合、いくら必要ですか
- ロイヤリティに最低保証額はありますか
- 直近1年で開業した店舗数と閉店・解約した店舗数を教えてください
- 開業からモデル収支に到達するまでの平均月数はどのくらいですか
- 契約期間は何年で、更新時に費用はかかりますか
- 中途解約したときの違約金はいくらですか
- テリトリー権はありますか。範囲はどこまでですか
- 既存オーナーに直接話を聞かせてもらえますか
とくに5番と10番の答え方で、本部の姿勢がだいたい分かります。閉店数を出さない本部、既存オーナーに会わせない本部は、慎重に見てください。逆に、うまくいっていないオーナーの話まで含めて紹介してくれる本部は、信頼できる可能性が高いです。
契約書を受け取ったら、最低でも次の3か所は指で追って読んでください。
- 契約期間と自動更新の条項
- 中途解約と違約金の条項
- 競業避止(やめたあと同じ業種をやってはいけない期間・範囲)の条項
読んで分からなければ、署名前に専門家か第三者に見せる。ここだけは省略しないでください。
よくある質問
Q. 未経験でも大丈夫ですか? A. 未経験可としているブランドは多く、研修制度も用意されています。ただし「未経験可」は「誰でも成功する」という意味ではありません。研修で身につくのは作業の手順で、集客と数字の管理は自分でやることになります。研修の内容に集客の実務が含まれているかを確認してください。
Q. 自己資金はいくらあれば始められますか? A. 業態によります。無店舗型なら初期費用105万円〜という水準がありますが、それに加えて生活費3〜6か月分が必要です。融資を使う場合も、自己資金が一定割合あるほうが審査は通りやすくなります。
Q. フランチャイズと自分で始めるのは、どちらがいいですか? A. 本部に払うお金(加盟金・ロイヤリティ)の分だけ、フランチャイズは手元に残る額が減ります。その代わり、ブランド・仕入れルート・研修・集客支援が手に入ります。自分でゼロから作ると何か月かかるかを考えて、その時間をお金で買う価値があるかで判断してください。すでにその業界の経験が長い人ほど、独立開業のほうが合うことが多いです。
Q. おすすめのフランチャイズの資料請求は、何社くらいすべきですか? A. 目的が定まっているなら3社前後で十分です。10社に請求すると、比較ではなく「資料を読む作業」で疲れてしまいます。この記事の早見表で目的を1つ決めて、その目的に合う3社に絞るのが効率的です。
Q. 地方だと選べるブランドが少ないのでは? A. 店舗型は確かに立地の制約を受けますが、訪問型・無店舗型は地方のほうが競合が少ないケースもあります。ただし移動時間の問題(目的②)があるので、そこは自分で計算してください。
まとめ:目的が2つ以上あるときの優先順位
最後に、早見表で「2つ以上当てはまってしまった」人向けの整理です。優先順位はこの順番で考えてください。
- お金の制約(①自己資金)— これは動かせない前提なので最優先
- 時間の制約(③副業・④家族)— 誰が何時間働けるかは、あとから変えにくい
- 持っている資産(⑤)— 活かせるなら強いが、法令の確認が先
- やりたいこと(⑥手に職・⑦拡大)— 1〜3をクリアした範囲で選ぶ
「やりたいこと」から入って、あとからお金と時間が合わずに詰まる——これが、加盟相談でいちばんよく見るパターンです。順番を逆にするだけで、選択肢の絞り込みはずっと楽になります。
自分の目的がどれに近いか整理できたら、条件から候補を絞ってみてください。
👉 フランチャイズ一覧で、初期費用・ロイヤリティ・業種から比較する 👉 まだ目的が固まっていない方は、開業診断で向いている業態を確認する
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